宇津救命丸株式会社 創業400年超の老舗医薬品メーカー 宇津救命丸株式会社 代表取締役社長 宇津 義博　 (2016年3月取材)

時代に合った薬を つくり続けるために

聞き手

その子供向けにやってらっしゃるからこそ強いというのもありますし、子供向けだからこそ考えていかなくちゃいけない問題もあると思うんですが、それを今、新しい取り組みというか、やってらっしゃるわけですよね。

宇津

少子化がもちろん大きな問題ではあるんですけど、もう１つは小児の無料化っていうのがありまして、自治体には寄るんですけど、お子さんがいる家庭は、医療費が無料なんですね、ですから皆さんお医者さんに行って、なかなか皆さん薬局へいって薬を買おうとしないんですけど、でもかといって例えば、お子さんというのは夜中に熱を出したり、休日に熱を出したり、せきをしたりするので、こういう子どもの風邪薬が要らないのかというと、やはり必要とする方はいらっしゃるんですね。
そのためにも、うちは子供の風邪薬は、いつまでも必要とされる方がいる限り、作っていきたいとは思っています。ただ、それプラス他の商品、他の路線に切り替えていきたいとは思います。

聞き手

今までは子供さん向けの薬を作ってらっしゃったのが、もしかしたら原点回帰というのかもしれませんが、大人向けの薬なんかも出してらっしゃる。

宇津

昨年からこういう暑気あたりという、最近の夏って非常に暑くて、熱中症で倒れられるご老人とかお子さんとかいらっしゃるので、そういう人向けに、重症の予防になる薬を発売したんですけれども、だんだん数字も少しずつ伸びてきております。

聞き手

漢の力というか、そういうので法律が色々変わったりとか、規制が色々あったりして、そことの戦いもあると、それに対してはどうですか？

宇津

我々が売っている、ドラックストアで買える一般薬もお医者さんが使う医療用の薬も同じレベルで規制がかかっているので、それに合わせて作っていかないといけないですから非常にやっぱりこう、中小メーカーとしては大変なんですね。そのレベルに合わせていかなければならないので。もちろん薬の安全性を守るためには、必要なことではあるんですけれども、なかなかそこのレベルを上げるというのが、なかなか厳しいところですね。
薬を作ろうと思って、企画して、発売に至るまでに２年３年かかりますから、なかなか先を読んでこういう薬の開発をしていかなければならないというのも大変なところですね。

聞き手

少しずつ変化しているのに合わせて、作るお薬も変化して行っているんでしょうか？

宇津

実は色んな新しい薬も作ったんですけど、救命丸を見直すというか、今まで夜泣きかんむしで売ってきたんですけど、なかなか今はかんむしとかはね。

聞き手

若いお母さんはかんむしとかわからないと思うんですよね。

宇津

夜泣きって睡眠不足にもつながるわけで、お父さんお母さんの睡眠不足も免疫力の低下につながるんですね、だから夜泣きすると赤ちゃんを泣きやませるだけじゃなくて、根本的に直さないといけないとか、あとはお母さんの育児ノイローゼがあると思うんですけど、やはりそういうお母さんのためにも救命丸というものをもっと活用していただきたいと思います。

聞き手

ぜひお子さんのために使って頂きたい。

宇津

そうですね。あとはやっぱり精神的にも弱くなっているので、幼稚園の入学とか小学校の入学とか環境が変わるとお子さんも精神的に不安定になるので、そういうときにも救命丸って精神の安定作用があるので、そういうお子さんにも使って頂きたい。ですから、昔の薬でありながら、現代にもマッチするようなね、見直しをしていきたいなと思っています。