Vol.2 創æ¥ã®çµŒç·¯ã¨æœªæ¥å·¥æ¥ã®ç‰¹è‰²
インタビュー内容
創業の経緯と 未来工業の特色について
聞き手
お父様はこの会社の創業者のお1人でもあるんですが、若い時から演劇とかをやってらっしゃったんですか?
山田
僕が生まれる位にやめたみたいですね。昭和40年に未来工業を、それまで未来座という劇団をやっておりまして。その未来座が昭和38年頃から実質活動停止状態で、劇団員1人1人がそこそこの年になってきて、仕事が忙しくなって部下や後輩を持つようになって、なかなか稽古にこれないっていう状況になりましてね。そういう中で、難しくなってしまって、そういう中、自分の父親の会社をクビになってしまったこともあって、劇団を解散して、相棒と未来工業を作ったと。
聞き手
お父様である山田昭男さんという方はどんな方だったんでしょうか?
山田
経営者としては、とにかく部下に任せたら口を出さない。もう内心ものすごいストレスだったと思うんですよ。だから祖父が100まで生きましたけど、本人が82、3で死んでしまったのが、そのストレスのせいかと思っているんですが。祖父はワンマンタイプだったんで、そういう祖父を見て、父は会社を経営していますから、任せたら本人に任せきり、何も口は出さない。内心こうすればいいのにとかあると思うんですよね。あると思うんですが、基本は口を出さずにやってきたんで。ストレスに負けたのかもしれませんね。そんな気がします。
聞き手
今はご自身が経営をやってらっしゃっていて、そういったお父様のスタイルというか、そういう経営姿勢はいかがですか?
山田
山田昭男という人は、1を聞いて10をするような人で、本当に洞察力があるといいますか、先の先が見えちゃうんですよ。たいがい言ったとおりになるんですわ。別に超能力があるわけじゃなくて、自分で考えて考えて考えて、こうなったらこういくなってことを考えたとおりにたいがい物事が進むんですよ。私はそういう能力がまるでないので、人に振ってお願いねって丸投げ論ですね。一切丸投げ論でやってますけど。
聞き手
それでも、やっぱり投げて、社長が思ったようにならないケースってときに任せきるというのはすごい難しいと思うんですけど。
山田
まだ社長になって。
聞き手
2年になるか。
山田
ですから、そういうケースまで届いてないんですよ。その過程なんで、見ている段階ですから、まだそれがないんで。これからあと2年3年経ってくると、もうそういうストレスでう〜ってなるかもしれませんけどね、そういうのはまだ特にはないですね。
聞き手
ご入社された時から、今のように注目されているキーワードがあると思うんですが、そんなような会社だったんですか?残業は禁止とか。
山田
そういうのはないです。あるのは、付加価値の高い商品を作る会社。ようするに無い物をつくる会社というのはありました。でも、バブル崩壊してめちゃめちゃ暇になって、それで「残業禁止」「残業ゼロ」というのが出てくるんですね。先ほど申した通り、元が劇団の仲間です。で、仕事が忙しくなって残業とかが増えてきて、稽古場に集まれなくなって、劇団の活動がしぼんでいくっていうのを経験していますんで。だから自分達は残業の無い会社を作りたいねって思うわけですよ。残業を減らすというのは会社の経費が減るということで会社にとってもプラスなんで、これでいこうって感じで進みだしたと思っとるんですけど。それがいつのまにか看板になってしまったという感じですね。
聞き手
それ以外にも「ホウ・レン・ソウ禁止」とか。
山田
はい。1個1個話すと長くなっちゃうんですけどね。「ホウ・レン・ソウ禁止」というのも、報告・連絡・相談と社員は普通にやっているんですよ。でも「ホウ・レン・ソウ禁止」なんです。ホウ・レン・ソウというキャンペーンを禁止しているんですね。昨日までは何も考えずに報告・連絡・相談をしていたものが、今日からはキャンペーンだ、キャンペーンをやって会社をよくするぞ、がんばろうってなるわけですよ。がんばろうって言った瞬間から、そこに強制性が生まれるんですね。強制性が生まれると、初めはほんのちょっとかもしれないんですが、それが長年溜まっていくとだんだんそれが大きくなっていって、いつの間にかそれはやらされている感まで進歩してしまう。やらされている感を持った社員は絶対に100%仕事をしないと思うんですよ。ましてや120%ってありえないと思うんですわ。だからそういうキャンペーンは基本やらない、未来工業で。その最たるものがホウ・レン・ソウであると。そういうふうなつもりで山田昭男は始めたとおもうんですが。
でも、一切そういう説明をしないものですから、社員もよくわかっていないし、講演でつっこんだところまで言わないんで、よく本当のところはわかっていない。それが私なんかは話をしていても、わかるわけですね。結局絵に描いた餅にすぎないっていうふうにしか皆さん思っていないなと思いましたんで、それで今話したようなことを説明して、絵にかいた餅というのは実践すべきであると話すようにしているんですけど。 これは全部の講演で言っていないかもしれないですけど、たまに山田昭男自身が言っていたことがあるんですが。ホウ・レン・ソウっていうのは、元々ある会社の社長さんが、経営者の方が考えだした言葉で。その会社がどれだけ大きくなったと思います?倒産してありません。今は倒産して無い会社のかかげたホウ・レン・ソウというものを色んな多くの会社さんが採用してやっておられるわけなんですが、大丈夫かな、考えた会社は倒産したんだよって思うんですけどね。私としては。
経営者プロフィール
| 氏名 | 山田 雅裕 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
| 社名 | 未来工業株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 岐阜県安八郡輪之内町楡俣1695-1 |
| 設立 | 1965 |
| 業種分類 | 化学 |
| 代表者名 | 山田 雅裕 |
| 従業員数 | 1164 名 |
| WEBサイト | http://www.mirai.co.jp/ |
| 事業概要 | 電気設備資材、給排水設備およびガス設備資材の製造販売 |