Vol.5 アナログへの“こだわり”と新たな可能性
インタビュー内容
アナログへの”こだわり”と 新たな可能性
井口
それとこの商品も面白いんですけど、小型にすることによって色々な使い方をしていただいています。最近はちょっと気になるのが、お医者様がお使いになるケースなんですね、これはどういうことかというと例えば、認知症の方々は絵を描いて頂くと症状が分かるとか、それから精神的な疾患の方もやはりこういうものを書いてくださいというと表現の仕方で診断ができるそうなんですね。
それともう1つは認知症の予防という面では、手を動かして自分の思っていることを描くというのは認知症の防止に役立つと言われていますので、いまはデジタルにどんどん行きましたけれど、ある面ではデジタルの弊害というものがありまして、それの反動でアナログを求めていくという傾向もここにきて強く出ていますんで。
このアナログに対して紙はもう100%アナログでありますから、アナログにこだわって行くということが、おそらく今の日本の国民もアナログに見直しがかかると、アナログはこだわりですから、このこだわりを我々が持ち続けて、ビジネスにしていけばきちっと社会にお役立ちできる立場にいれるかなと思っております。
井口
デジタルはデジタルでいい面はあります。やはり効率性とかですね。そういう面については今までアナログでは出来なかった事柄として非常に人々に貢献度が高いと思うんですね。ただ一方でここにきてわかって来ているのは、デジタルの弱点は何かというと、やはり五感ですよね、感性。こちらにお答えするというのは非常に今の段階では難しいと思います。
ですから、デジタルに精通ている。使い込んでいく人ほど、アナログを求めていくという傾向も見て取れますんで、それからするとやっぱり新しいアナログの行き方、こちらが見えてくる。見えてきている風に思いますね。
井口
アナログとデジタル、こちらが両立していうわけですけども、ある面では極端に思考がデジタルに行きすぎたということもありまして、これが正常といいますか、デジタルも使い込みながら、アナログの良さも見直してくるということですね。
ここで新しい必要とする価値とかマーケットが見えてくると思います。私はいつも思うんですけど、デジタルとアナログの関係を商品に考えた場合は、デジタルよりも勝るアナログ、要は紙の価値ですね。デジタルよりも勝る価値をもっているか、またはデジタルと一緒に使うことによって、便利になる物かまたは全くデジタルに変わってしまうか。
この3つでふるいにかけるべきだと思うんですね。そうすると禅者の2つはですね、これから生まれる物も出てくると思います。ですからここをきちっと把握をして、そちらに向けての商品開発の導入、これを積極的にやって行くことができれば、非常に面白い場面に来てるかなと思いますね。
経営者プロフィール
| 氏名 | 井口 栄一 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
| 社名 | マルマン株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都中野区中央2-36-12 |
| 設立 | 1920 |
| 業種分類 | その他製品 |
| 代表者名 | 井口 栄一 |
| 従業員数 | 201 名 |
| WEBサイト | http://www.e-maruman.co.jp/ |
| 事業概要 | スケッチブック『図案シリーズ』、ノートブック、ファイルノート、 ルーズリーフ等の製造販売 |