マルマン株式会社 黒とオレンジのスケッチブック『図案シリーズ』でお馴染みの老舗文具メーカー マルマン株式会社 代表取締役社長 井口 栄一　 (2016年4月取材)

マルマンの商品が愛用 され続ける理由

井口

私共は創業がスケッチブックといまして、まさにこの商品なんですが、画用紙をこのようにブック型に製本をしたものです。これを日本で初めて開発をして、販売を致しました。それでこのスケッチブックなんですが、おかげさまでこの図案シリーズという商品なんですが、６０年近く販売をさせていただいておりまして、こちらのマーケティングリサーチをしますと、大体日本の国民の７０％弱の方が認識して下さっているということで大変ありがたい商品なんですね。

ですから、こちらが今は主力商品で、あとはノートでもですね、私共リング製本、リングにこだわった製本のノートでして、リング製本に限れば、強い物を持っていると思います。それとファイルノートという、これはあのバインダーが付いてまして、中にルーズリーフとか、それから色々なものを編集して使えるという機能があるものでして、こちらも私共が開発をして、販売をスタートして、５０年近く販売をしている商品で、こちらも高いシェアを頂戴しております。

井口

ちょっと面白い商品がありましてね、これは実は図案のOne Dayという商品で、図案のスケッチブックこの発展形で、何かというとこれはお子様が白い紙に絵を描くのが非常に難しいんです。そんなことからですね、地球と遊ぼうという題なんですが、このようにヒントを色々な形で入れてあげるんですね。

そうしますと、そこからイメージがわいて、例えば地球っていうとこういう形で塗られたりされるんですね、これが面白いのが、真っ白い紙だとお子様はなかなか手が動かないんですけど、このヒントがあると、見たとたんに手が動くんですね。描いたり切ったり貼ったり、で、これは私は大変感激をしているんですけど、その傾向をみていると一番喜ばれて、驚かれるのが母親なんですよ。そのお子さんの集中力っていうのがすごいんですね。そのかおを見て喜ばれるのが親御さんですよね。

ですからねこれを見ていて思ったのは、この商品は親子のコミュニケーション、親子の関係、これには非常に後継んできる新しい価値の商品だなと思いますね。

井口

私共は非常に紙にこだわります。紙にこだわる、なぜかというと例えばスケッチブックというのは感性ですよね、描くのは、この感性にお答えするというのは、非常に紙質に注意をしないと、お答えできない事柄です。
特に専門に絵を描く方はちょっとした違いでも再現が変わる、そこにお気づきになる方が多いもんですから、品質というものを常に向上、そそれから維持するということを心掛けて行かないと対応できないということですね。

それからもう１つは、やはり私共のなり合いというものを見ていくと、節目節目に新しい価値提案をしています。ですから、今まで世の中にない新たな価値を生み出す。で、それで世の中に提供していくと、いうことが我々のＤＮＡでして、開発型の企業でございますね。これが今でも続いているこれが我々の強みだと思います。