マルマン株式会社 黒とオレンジのスケッチブック『図案シリーズ』でお馴染みの老舗文具メーカー マルマン株式会社 代表取締役社長 井口 栄一　 (2016年4月取材)

突然の社長就任と 価値観の変革

井口

２００１年ですけれども、父親からそろそろやるかと、割とあっさりしていましたね、それなんで突発的にいつからということで、申し渡されまして、ある面では子供のころからそういう意図は私も酌んでいましたんで、それでは考えようと実際に踏み出そうということで、２００１年から社長業に就業いたしました。

井口

１つは財務体質を強化しようということですね。どうしても高度成長の時代ですから、作れば売れるという時代で、それが先ほど申しました、１９９０年から９１年の変化があって、その時の体感からして、まずは企業体として、財務体質を強化するということで自己資本比率を見直して来まして、財務体質をまずは強化すると。自己資本比率は１つ１つ利益を上げながら内部留保をためていくしかできませんので、そういう面で行くと仕入れの見直しですとか、作り方ですとか、商品のあり方ですとか、まずはそこにメスを入れましたね。

世の中が変わったわけですから、それによって物の作り方も、それから販売の仕方も、一番大きいのは人々に求められる価値が変わるわけですから、やはり自ら見直さないといけないと、突き詰めていくと、やはり急いで体質改善をしないといけないと、ということがありましてですね。

ですからやはりバブル崩壊で、世の中が変わる、作れば売れる時代から、そうではなくて、より価値を見つめられる、選別される時代になりますから、であれば量から質に、価値観の見直しというのをやって行かないといけないって考えると色々なことが見えてくるんですね。やはり効率生産とか、それから必要アイテム数もそうですし、どうしても生産能力が必要以上に多かったってことに行きつきましたね。