Vol.5 組織づくりと採用について
インタビュー内容
05.組織作りと採用について
聞き手
組織を作るという、組織の上のトップという意味での経営者として、組織作りで一番心がけてらっしゃることは何ですか。
溝口
組織作りで一番心がけているのは、まず私自身でいえば自分の成長ですね。「リーダーと部下の距離は一定」という言葉をドラッカーが言っていて、つまり私が伸びなければ下の子たちは伸びない、つまりは会社も伸びないということですから、まずは私の場合だと、いろんな知識者から、また経験から自分自身を高める努力は絶対にしなければいけないと思っています。
それに付加すればですね、ありきたりですけどコミュニケーションだと思っていて。私もですね、実際にはアルバイトから、前職だと社員、チーフ、マネージャー、実際に営業本部長、そこから経営、舵を取るに至りましたけれども、それぞれの階層から、見ている景色は全然違うんですね。つまりどういうことかというと、アルバイトの時に社員に不満に思っていたことが自分が社員になった時に同じ不満をぶつけられていると。それがチーフになった時もマネージャーになった時も1つ階層が下、あるいは2つ階層が下の仲間からぶつけられているんですよね。それって、私が決して反面教師として学んでですね、それを自分が出世した時に生かせてなかったというわけではないんですよ。
自分がいかに狭い世界から、非常に窮屈な思考の中でいかに不満を持ったのかということに気づいたんですね。つまりそれは一方で部下サイドのものの狭さ、捉え方の違いっていうのはあるんですが、ただ一方で上からそれをちゃんと歩み寄って伝えるということを一方ではしていなかったというのもあるので。
私も副社長の2人とは週に一度は必ず1時間くらいどんなことがあってもミーティングをするような時間を取っていますし、それ以外の幹部の人たちとも直接的に私が考えていること、あるいは他の代表の2人が考えていることを発信することは心がけています。
彼らにも自分の直の部下や仲間に対しては、なるべくこう、雑談ではなくてコミュニケーションをとるように伝えています。ですからわれわれの組織はとてもコミュニケーションを深いレベルで取ることを心掛けている会社です。
聞き手
どういうところを見られるんですか、採用されるときは。
溝口
その人の年齢にもよって変わるんですが、若い世代であれば、やはり一生懸命頑張れるかどうか、努力を継続できる人かどうかを見ますね。20歳や25歳であれば、そんなに大きな差はないじゃないですか。それが30歳40歳になるととても拭えないぐらいの差になってしまうと。
ですから若いうちはあまりないので、一生懸命継続できる人間であれば誰だってある程度のところまで、少なくとも、自分の半径1メートルくらいの世界だったら幸せにできるくらいの力をみんな持っていると思うので。ですから一生懸命な子で、明るくて良い子を採っていますね。
年齢が結構上な人間であれば、やはりキャリアとか、実力とか、論理的かどうか、いろんなものを見ますよね。採用にしても、昇格降格、ポストに関しても基本的なスタンスはゴールに近づくかどうかで決めています。ですから、私がCEOじゃないほうがこの会社がゴールに近づくということが明らかなのであれば私自身は潔く身を引くつもりでいますしね。
一方で、同じ代表権を持つ2人に対しても、他の取締役にも役員にも同じことは求めています。「ポジションではなくあくまでゴールを優先してくれ」とは言っています。
ですから基本われわれは、まず同じ共通のゴールを持った集団であり、ただそこに向かうプロセスの中でそれぞれが叶えたいものがやはりあって、それぞれが自分の個人の目標がある中でその会社の方向性と個人の方向性が一致しているのが非常に強い組織であると今は自負していますからその理由かなと思っています。
経営者プロフィール
| 氏名 | 溝口 勇児 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
| 社名 | 株式会社FiNC |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都中央区銀座3-9-6 銀座マトリックスビル5F |
| 設立 | 2012 |
| 業種分類 | サービス業 |
| 代表者名 | 溝口 勇児 |
| 従業員数 | 100 名 |
| WEBサイト | https://finc.co.jp/ |
| 事業概要 | 1. FiNC ダイエット家庭教師 2. 法人向けサービスウェルネス経営ソリューション 3. FiNCオンラインワークス 4. プライベートジム事業(銀座/赤坂・永田町) 5. ヘルスケア情報に特化したニュースキュレーションアプリ「WellnessPost」 6. 遺伝子及び血液検査等各種検査サービス |