Vol.4 9つの実行テーマ
インタビュー内容
帝国ホテルの9つの 実行テーマ
聞き手
普通のことをやってもなんか帝国ホテルがこの程度なのかってなってしまうので、そのさらに上をいかないといけない。それはすごく大変なんじゃないかと思うんですけれども。
定保
そうですね。冒頭におっしゃっていただきましたように、今年で開業125周年を迎えますが、1890年に当時の明治政府が進めた欧化政策の一環として、帝都東京に国内外の賓客を招くホテルを作ろうと。日本の迎賓館としてスタートしておりますので、やはり原点がそういうところにありますので、気持ちというか意識というか、原点はずっと脈々と先輩たちから引き継がれております。ですから、まずはお客様のご期待にこたえられるように、お客様のご期待をもっと超えられるようなサービスをするためには基本的なことがすごい大事だとおもうんですね。当たり前のことをいかに当たり前にできるかってことがすごい重要だと思ってますので、まずお客様に喜んでもらうためにはっていうのも大事なんですけど。 日々基本的なことをしっかりやろうと新入社員にも伝えてますし、スタッフと話をするときには、当たり前のことを当たり前にやろうということを良く話をしています。9つの実行テーマっていうのがあるんですけど。最初の3つが挨拶、清潔、身嗜みなんですね。これは社会人としても挨拶がちゃんとできるでしょうか、ホテルマンですから清潔でしょうか、身嗜みはちゃんとしているか。次の3つが感謝、気配り、謙虚。これも社会人として人間として必要、非常に重要なことかもしれませんが、ホテルマンとして感謝の気持ちをもって、謙虚で、気配りをしています。まあ最後の3つは知識、創意、挑戦っていう。これはまさに帝国ホテルマンになってしばらくキャリアを積んでからいろんなことに挑戦してお客様に新しいサービスを寄り喜んで頂けるようなサービスを提供しよう、できるかどうかだと思うんです。ですから、特に最初の3つ、次の3つ、6つですかね。これが非常に重要だと思います。なにをやる上でも必要だと思います。その所をまずはしっかりやろうと。 今年もおかげさまで、134名入社しましたけれども将来のホテルマン、ホテルウーマンになる新入社員にはまずそのことをしっかり心掛けて、日々の仕事に励んでいきましょうと話をしています。
聞き手
30数年ですか、第一線でやっていらっしゃるわけなんですが、今も総支配人ということで。すべての現場もごらんになっているとおもうんですけども。時代の流れといいますか、移り変わりによって。例えば若い方のサービスに対する考え方だったり、働くことに対しても考え方であったり、そういったものに対してなんか自分たちの時とは違うなとか。少し歯がゆいというか、そういう感情を抱かれるケースはないんですか。
定保
そうですね。確かに私が入社しましたのは、もう30年少し前になりますので、ニュージェネレーションとしては変わってきていると思いますが、新しい若いメンバーにですね。どうこの仕事の大変だけれども最終的には楽しい、お客様に良かった、また来るよとおっしゃっていただくその喜びをちゃんと伝えて、若いジェネレーションのモチベーションをいかに上げていくかはすごい重要だなとすごく思っております。 昔ながらのやり方ですと、先輩の背中を見て仕事を覚えて、毎日汗を流して一生懸命にやろうと、私も教わってきましたし、そういう風に先輩の背中を見て一生懸命にやっていた。それも大事だとおもうんですけど、いかにそういう環境、機会を作るかということがこれからは重要かなと思っております。そういう意味では、確かに少し力強さと言う面では物足りなさを感じるんですけども。そういうジェネレーションですから、しっかりとキャリアを積んでいけば多少時間がかかったとしてもですね。おかげさまで帝国ホテルっていう125年続いてきている舞台がありますんで、若いジェネレーションも次の世代もきっちり背負ってくれるようなメンバーが育っていくことは大いに期待をしておりますし、間違いなくそうなっていくだろうなと思ってりますけど。
経営者プロフィール
| 氏名 | 定保 英弥 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 帝国ホテル 東京総支配人 |
会社概要
| 社名 | 株式会社帝国ホテル |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都千代田区内幸町1丁目1番1号 |
| 業種分類 | サービス業 |
| 代表者名 | 定保 英弥 |
| 従業員数 | 1941 名 |
| WEBサイト | http://www.imperialhotel.co.jp/ |
| 事業概要 | ホテル事業(宿泊、レストラン、宴会)、不動産賃貸事業 |