Vol.5 Shred Gear開発秘話と製品へのこだわり
インタビュー内容
『Shred Gear』開発秘話と 製品へのこだわり
聞き手
そうやって色々な物を作る技術開発を取り組んでおられるわけなんですけれども、今お話頂いたように、御社の自社ブランドである、こういった糖尿病の検査機もそうですし、先ほどから後ろに重厚に構えてあれですが、御社の代表的なものでありますシュレッター、これも今やペンタゴンとかすごい所で使われるような。
松本
OEM時代にすでにそういうところで使って頂いていて、今は自社ブランドにして、アメリカの国防省の基準の幅が1ミリ×5ミリなんですが。世界一の物を作ろうと、半分の面積のシュレッターを作ろうと、それがこれなんですけどね。
聞き手
このShred Gearというですね、見せていただいたんですけども、通常だと。
松本
市場で使われているのは、こういうもの。
で、アメリカの基準が1×5ミリなんですが、これがそれの2分の1なんですけども、これだと文字とか読めて、マイナンバーとか1、2枚合わせたら読み取れちゃうんですよね。
ガイドラインでは必要なくなれば速やかに復元できないレベルで破棄しますと、溶解かマスキングか、またはシュレッターでっていうように書いてあるんです。
じゃあ復元できないレベルってどういうことなんだろうと、文字が読み取れてつなぎ合わせられるんだったら、悪意があればこのゴミ箱に紙を置いておいて、切ったのを切り終わったら、また開けて持って行って、パズルのように並べればね。
聞き手
根気よくやれば元に復元できてしまうことがありますよね。
松本
できちゃうんです。お前のところでは復元できるではないかと、ガイドラインに沿ってないよと、そういう事件とか事故になりかねないじゃないですか、それだったら本当に世界のグローバルな規格で、ドイツの規格が一番使われているんで、ドイツの規格で、セキュリティレベル5までは、復元できると明記されているんです。6、7であれば今の科学技術では復元できないと書いてあるんです。ってことは内閣府のガイドラインをきちっと当てはまるものがこのレベルなんだなと、国はそういうのは具体的に言わないっていうので我々が市場にそういうのを広報活動して、事件事故が起きてカラシュレッターを売るんじゃなくて、事件事故が起きないうちに、お客様にPRして、紙の安心を勝ち取ってもらうためにこのシュレッターを販売していきましょうと、いちの営業マンはエバンジェリストだと、伝道師だと。新しい市場を作るんだと、新しい文化を作ろうと今やっているんですよ。
聞き手
こういうアイディアというか、新しくこういうことをやったらいいんじゃないかと考え付くのは、社長が?
社員の方々からこういう風にやりたいと上がってくることもあるんですか?
松本
ですから、医療機であれば、DMジャックというOEMのビジネスをやっている。開発の連中が、じゃあコンパクトなどういうデザインで、どういう風にやろうかと、よそはこうだからうちはこうやろうとみんなが考えるわけです。
私が考えることは、市場の声を聞いて、開発するメンバーに伝える。グローバルなビジネスを行っている。
日本人というのは細かいじゃないですか、ですから糖尿病予備軍だと、数字が。例えば、6.0%ですよとか、6.4とか、6.4とか5だと予備軍ぎりぎりなんですよね。検査で分かって、お医者さんから、朝の食事はこうして、歩くのはこうして、1カ月くらいやってみて下さいよと。で、一生懸命やるじゃないですか。で、1か月のにA1C測るじゃないですか、6.4が6.3になっていたら、下がってよかったと思いますよね。だけど精度が悪ければ、6.3ででなくちゃいけないのに前回と同じ6.4になっちゃったら、がっくりくるじゃないですか、ですから我々は精度のいい物を作らなくてはいけないんだ。
経営者プロフィール
| 氏名 | 松本 弘一 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
| 社名 | 株式会社サカエ |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都港区新橋1-11-4 三栄ビル |
| 設立 | 1952 |
| 業種分類 | 精密機器 |
| 代表者名 | 松本 弘一 |
| 従業員数 | 150 名 |
| WEBサイト | http://www.sakaecorp.com/ |
| 事業概要 | 事務用機器(オフィス用シュレッダー『Shred Gear(シュレッドギア)』) 、医療用検査装置(糖尿病検査分析装置『A1c iGear』など)、ヒーター機器などの製造・開発・販売 |