Vol.5 今後の展望とメッセージ
インタビュー内容
今後の展望と メッセージ
聞き手
おいくつぐらいの時に、例えば80になったらもう譲ろうとか、こう前々から決めてらっしゃったとか。
島村
前々から決めてないですけど。いつまでもやっているわけにはいかないし、やっぱりちょうどまだ2代目は今年40になるのかな。若いんですけどね。まあ私が仕事を始めたのが30、起業したのが36です。会社を作ったのは36です。音楽教室を始めたのが28です。ですからちょうどいい年頃だなと思って。私はまだまだ仕事が趣味ですから、生涯現役で会長の職にとどまって、やってますけど。ただ自分の私の経験と同じ経験を2代目にもさせようと思って、私はいちいち指示はしません。指示は一切しません。私は最初から上司もいませんから自分でね。
聞き手
口を出したくなったりしませんか。
島村
しません。ただ報告だけしてくれと。ただあれやれこれやれとは一切言わないし、今出店を決めるのはすべて社長が決めて、私に了解を求めてくるわけです。会長こういうふうにしたいんですけどって。なんでもいいよって。全部イエスです。そうすると彼は自分が責任者だと思うじゃないですか。だから本気になって考えるし、そのことが、やっぱり自分の意思で仕事をするのがね一番本気になるんですよ。
聞き手
そうは言ってもこんなにお元気で、頭も体もお元気で、50年もやって来られたのに。何か言いたくなる時はないんですか?
島村
あんまりないですね。割り切ってますから。2代目はね、私は初代でね、30年位前から日本一の楽器屋になるぞと自分の夢を持っていて、夢を実現したわけですよ。2代目はどうするんだって言ったら、世界一を目指すっていうのよ。今は世界4位ですから、世界一はなかなか大変ですけどね。日本一になるよりもっと大変ですけどね。だから目指しがいがあるんで、国内だけではだめで、マーケット的には世界一になれないから世界進出で。今年、中国に初めて出店しますけどね。
聞き手
これからまた世界を狙っていかれるとなると先ほど何年か前に大変な思いをされたという人の問題と言うところに、またぶつかられる可能性もありますから。今日こうやってVTRに撮らせて頂いてですね。御社に興味のある方、それこそ成長している島村楽器という会社で自分の一緒に成長していきたいと思われる方が御覧になるかも知れませんので、ぜひ会長から一言どんな人に来てもらいたいかってメッセージをいただければと。
島村
自分の好きなことを仕事にするってことです。損や得で仕事を選ぶんじゃなくて、やっぱり自分のやりたいこと。好きなことを仕事にするというのは私が基本的に自分としてね、一番考えたことです。自分が好きな音楽で仕事になればこんなうれしいことはないし、本当に本気になるんです。 ですから、会社の規模とかそういうことじゃなくて自分の好きな仕事を選びなさいってことです。最近は音大を出た子が入ってくるんです。音大卒の女性が多いんです。音大卒の子は今まで講師にしか入ってこなかったのが社員として応募してくるんです。今年も何人か音大の卒業生がおります。ですから仕事を選ぶときは損か得で選ぶんじゃなくて、好きか嫌いで選ぶのが最大の動機だと思いますね。これは私が会社説明会の時にも必ず言っております。好きか嫌いで選びなさいと。その会社が自分のやりたいことかどうかってことで決めなさいと。そうすれば絶対に本気になるから、人間は本気にならない限り自己成長はしないと。他人の力で成長するんじゃないです、自分の力で成長するんだと。本当に本気になるというのはどういうことか、本気でやるしかない。そういうことを言っております。
聞き手
好きを本気になって極めて世界を狙われるということで、ますます御社の活躍を楽しみに見守らせていただきたいと思います。
島村
ありがとうございます。
聞き手
本日は本当にありがとうございました。
経営者プロフィール
| 氏名 | 島村 元紹 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役会長 |
会社概要
| 社名 | 島村楽器株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都江戸川区平井6-37-3 |
| 設立 | 1962 |
| 業種分類 | 小売業 |
| 代表者名 | 島村 元紹 |
| 従業員数 | 2044 名 |
| WEBサイト | http://www.shimamura.co.jp/ |
| 事業概要 | エレキギター等のライト・ミュージック商品、管弦楽器、ピアノ、電子オルガン、AV機器等の販売。各種音楽教室、音楽サロン、イベント・練習スタジオの運営。 |