Vol.3 創業時の苦労を越えられた理由
インタビュー内容
創業時の苦労と それを乗り越えられた理由
聞き手
35歳という年齢で、満を持して起業しようと感じ。
福井
1年間くらいある友達のベンチャー企業を手伝って、しっかり準備したうえでやろうと思ったんですよ。
その友達のベンチャー企業が潰れそうになっちゃって、これはいかんということで、半年ぐらい早くなってね、35歳の時に作りましたね。
聞き手
その時のビジネスの種となったのが実は学生時代にアルバイトとしてやってらっしゃった
福井
覆面調査とかね。
セブンイレブンって、店舗の管理とかすごいしっかりしているんですよね。例えばなんとかキャンペーンとかやっているじゃないですか、700円以上お買い上げの方は・・・とか、ああいうキャンペーンって、例えば8月1日0時スタートってなると、セブンイレブンでは99.9%の店で、ぱっと0時から始まるんですよ。ディティールが違いますよね。
そういうのをアウトソーシングでお手伝いできる仕組みがないかなという風に思ったのが最初で、色々調べていくと、そういえば学生時代に覆面調査のバイトやっていたなと。ああいう仕組みってそういうお店のオペレーションレベルを上げるのには、非常に有効じゃないかというふうに考えたりとか、ラウンダーっていう仕組みもメーカーの立場で、テレビCMが入りますよと、その時から売り場を作りましょうと。一斉にやれるようにしようとかね。そういうのもできるなとかね。
そのセブンイレブンのオペレーション、店舗運営のレベルの高さをうまくアウトソーシングで色んな企業に提供できないかなというのが発想の原点ですよね。
聞き手
始めたころにこのビジネスは行けるなという手ごたえはあったんですか?
福井
ありましたね。IT使ってこのフィールド活動やっている会社もあまりなかったんで、非常に可能性はあると、僕らがやっている仕事がしっかりと確立されれば、世の中のためになるし、流通業の発展にもなるという思いはありましたね。
聞き手
走り出しは結構順風満帆というわけではなかったんですね。
福井
全然でしたね。でも、僕は銀行員なんでお金を集めるのは得意なんですよ。みんな僕に貸したがるんで、銀行も。だから、お金で苦労は、集めるのは出来たので、株もたくさん出しましたし、お金で困ったことはないですけど、なかなか売上利益が伴わないっていうのが、赤字がずっと続くというのが、最大の大変だったですね。
聞き手
その原因になるのは、ビジネスモデルになるよりも人の問題とかですかね?
福井
やっぱり非常にノウハウビジネスなんですよね。色んな物を蓄積して行って、実績にもなりますし、ノウハウになって、次の営業に生かせると。
人が辞めると、社内に蓄積されていかないんですよね。なのでせっかく取ってきた新しい仕事がノウハウがあまりないままやっているんで、うまくいかなくて、また失注してしまうと。その連続で。なかなか売り上げも思うように伸びなかったりだとか、人が辞めていくというところが一番しんどいところですよね。
聞き手
当時立ち上げられて、念願の起業なわけじゃないですか。でもなかなか思うとおりにならないことで公開したりとか、自分の中で、辞めようと思ったことはなかったんですか?
福井
何回もありますよね。数字が分かって、会社が全然黒字にならないということが分かる連中から辞めていきますんで、辞めていった連中のなかには、福井さんはどうせどこかに会社を売るよって言われることもありましたし、実際に僕もその方がどんなに楽だろうと思った感じはありましたよね。
1つはお金を切らさなかったというのは大事だと思っていて、やっぱりどんな良いビジネスをやっていて、どんなに社会に役立つ仕事をやっていると言っても、給料が入らなかったらおわりじゃないですか。だからそこはうまく調達をし続けて、株も出し続けてなんとか、続けられたんで良かったなと。
あとは新卒採用を結構早くやっていたんですよ。いま10年目の子がいるんですけど、3期目から入った。その子たちを決めたのは2期目に決めているわけですよね。2期目に5人しか社員がいないところに、新卒を5人くらい取ろうとしていて、そのうちの3人くらい残ってくれているんですけど。そのあとに2期生、3期生といるんですけど、当時厳しかった時でも10人位新卒がいてね。
いきなり入った会社がつぶれたりとか、どっかに売られて子会社になっちゃいましたっていうとかわいそうだなと。そういう思いをさせてはいけないなというのはすごい強く思いましたね。
会社はなんでうまくいかないんだろうと最初から考えていて、それに気付いて会社が変わっていったっていうのはあって。気付いたのはやっぱり自分が悪いんだと気づいたんですよね。それは、株主で当時ブックオフの会長さんだった坂本さんっていて。彼に盛和塾っていう京セラの山口さんの塾に入れと言われて、スゴイ勉強させてもらうことになって、色々やっていくにつれて、会社がうまくいかないのは自身の人間力がないからね、みんな離れていくだとか、そういうことにやっと気づいて、自分自身が変わらないと会社は変わらないなと、そう思えるようになってきて、そこからですね、メンバーも固定されるようになってきて、理念みたいなものもしっかり作ってと。ということでは2008年くらいからよやくまともになってきたかなって感じでした。
経営者プロフィール
| 氏名 | 福井 康夫 |
|---|---|
| 役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
| 社名 | 株式会社メディアフラッグ |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル10F |
| 設立 | 2004 |
| 業種分類 | サービス業 |
| 代表者名 | 福井 康夫 |
| 従業員数 | 661 名 |
| WEBサイト | http://www.mediaflag.co.jp/ |
| 事業概要 | 〇覆面調査の実施と調査結果に基づいたコンサルティング 〇ラウンダーによる店頭の販促支援業務の受託 〇サンプリング・デモンストレーション販売等、推奨販売の受託 〇ASP販売 |