キュービーネット株式会社 国内外に500店舗超の『QBハウス』を展開。“時短ビジネス”で業界を変える キュービーネット株式会社 代表取締役 北野 泰男　 (2015年9月取材)

教育について

北野

我々の会社にも若い方もかなり増えてきてですね。スタイリストですね。で、これはっ自分自身の体験から来ている部分もあるんですけど。一番自分が向上したいって思う時に入社して１、２年３年目ぐらいなんですよね、やる気満々で、全く社会のことが分かってなくて、自分が仕事がしたいんだ。その時に下積みって銀行でもありまして。事務しに来たんじゃじゃないかと。もっと営業に行ってと。その下積みもものすごく大切な部分のあるんですけど、結果、この業界って下積みが長くてですね。その中で若い方々が挫折してせっかくくろうして国家資格を取ったにも関わらず業界を離れて行っている人が本当に多いんですね。で、やっぱり我々の中での、業界の中での存在理由を高めるもう１つとしては、若い人にまずはスタイリストとして一番キーとなる技術であるカットを身につけて、すれば生きていけるような。なのでこれは３年前からやっているんですけど。全く切れない資格はもっているんですけど、カットした経験がない人を受け入れようと、半年間で集中して技術を教えてですね。で、半年でデビューさせようとという取り組みですかね。

聞き手

それもなかなかに、若い人にはチャンスがあっていいですけど。ある意味プレッシャーですが会社としてもそうですよね。

北野

かなり先行投資もありますし、よく言われていたのは教えて辞めていくでしょと。そうしたらどうするんですかって話も結構あったんですけど。そういう人もいるかもしてなですけど。なによりも教える方が必ず成長できると。そういうトレーナーと言う方が今でも東京では６人ぐらいいらっしゃって、大阪でも学校をやっているんですけど、彼らが１００人以上卒業生を抱いて行く中で、みるみる成長していくんですね。で、教え方もどんどんうまくなって行きますし、そういう人を育てられる人がたくさんいる会社と言うのが、やっぱり一番の競争の源泉というのもありましたし、若い人たちが巣立っていって、本当にみんな業界で夢が破れ去った人達が、びっくりするぐらい入社する時に暗いんですね。本当に暗いんですよ。例えば５年間アシスタントをやっていたんですけど、デビューできなかった。そんな自分でも切れるようになるんですか。それも半年後に。

聞き手

しかも自分が思い描いていたイメージって、青山や表参道でやる華やかな世界からいわゆる理容の世界のチェーン店でやっている。自分の中ではイメージが違うわけですよね。

北野

それでもやっぱりスタイリストさんの人たちってカットしたい、カットすることが楽しいというので業界にはいったんですけど。やっぱりそこまでたどり着かなくて、辞めざる負えない。もしくは女性のひとですと結構カラー液やパーマ液で手が荒れてですね。本当に仕事はしていきたいんだけど、働けなくなって辞められたっていう。まあそういう方々ですね。もう１回業界にもどれるならぜひチャレンジしてみた行って感じで、入社されていって。まずは入社されて、どんな人生を送ってきましたかって曲線を書いてもらうんですね。そしたらみんないろんな谷底があるわけですよ。そこは人間関係であったり、修行のつらさであったり。ここにいるみんなは入学してきたみんなは同じだと。じぶんだけ決して不幸なわけではないと。なんでみんなで半年後には卒業して。みんな半信半疑ですけど。壁を小刻みに用意して上げるんですね。試験を。で、それは最初はハードルが低い物ですけど１個１個突破していったという経験が何よりも必要で。その中で突破できなかった人はまた落ち込むんですけど、絶対うちは諦めずにやめささないとトレーナーの人が寄り添って。すくって上げるわけです。それがまた乗り越えると自身になっていく。半年後にはみんな笑顔でですね。半年間でこんなに成長できたと。自分は回り道してきたと思ったんだけど、追いつけたというふうな自信になって、店舗に出て行くと。これは技術力では、きぞんのベテランさんには全然かなわないですよ。それこそ月に８００人とか切っている人にはかなわないですけど。それは接客でカバーするわけですよね。

聞き手

思いがあるんですよね。

北野

そうです。感謝もありますし、もっと自分は半年間で成長出来たんだから。もっと成長できるはずだというそういう部分が気持ちを持って、現場にでますんで、そうするとベテランのかたも良い刺激になってあんな若い方が頑張っているんだから自分たちも。で、現場の人たちもこの人になにか技術を教えてあげたい。与えるという喜びみたいになって。

聞き手

良い相乗効果になりますよね。

北野

はい。なので２０代から３０代、７７歳まで働いていてますけど。

聞き手

そんなにベテランの方がいるんですね。

北野

そうなんですよね。

聞き手

確かに７７歳は表参道ではやってないですもんね。

北野

それがキュービーのまた良い所で、いろんな年代の方がいらっしゃって、その歴史も伝わって。技術者として道具を磨くことの大切さも伝えて頂いたりとか。