株式会社コメ兵 東海から全国に進出し成長を続けるリユース企業 株式会社コメ兵 代表取締役社長 石原 卓児  (2015年5月取材)

Vol.4 自社の強みと差別化ポイント

インタビュー内容

自社の強みと 差別化のポイント

聞き手

リーマンショックの後とかは、経営的に珍しくずっと右肩で伸びてらっしゃったのが、落ち込むというのがあったと思うんですが。そこの状態の時はいかがでしたか。

石原

やはり2008年から10年ぐらいまではやはり厳しいじだいでした。元々322億、新宿に出して1、2年で数字が伸びて行った時というのは322億あった売り上げが翌年には280億になって、その次には230億になって、やはりどんどんか落ちている、すごいスピードで落ちているイメージの方が300億ちょっとの売り上げが200億ちょっとになってしまうとすごく減りますから。すごく苦しい時代もありましたし。それで我々がやったのはどちらかというと、大きく組織を変えて、もう一度攻めの態勢で切り込むのに、どういうチームで行くことがV字回復というか、その時はV字回復なんて思っていなくて。

聞き手

とにかく落ちるのをなんとか止めないとと。

石原

止めてなんとか、ちょっとずつ落ちてきたところを戻っていきたいなというのが本音の所でしたので。やはりリーマンの後に起きたのは、どちらかというと総合リユースをやっていたコメ兵が、ブランドリユースに絞り込んでいったことによって。単価が高くなり、ターゲットだったお客様がセグメントされてきたり、絞りこまれてきたというイメージがあるので。やはりその価格帯のものをどんな時代であれ、買える人は買える。もしくはちょっと今は世の中がこういう雰囲気なので、買えるんだけど今はやめておこうって言うお客様もいらっしゃったので、そういう意味では苦しい中、色々お客さまをこちらがしっかりとどういったお客様がコメ兵をご利用いただいているのかということを把握するためにもメンバーズカードを作ったり、プロモーションの部分、マーケティングの部分を変えていった経緯はありますね。12年ぐらいから少しずつ伸びてきているなというイメージがありますね。

聞き手

それはさきほどおっしゃっていたみたいに、きちんとマーケティングをして商材を絞って、ターゲットをきちっと設定して、そこに対してアプローチをうまくかけていくことができたっていうことだから一番大きいんですかね。

石原

そうですね。後は当時のコメ兵は名古屋のビジネスモデルをその他エリアでも展開しようと考えていた部分があって、あくまでも名古屋が本部になって、それが東京であろうが大阪であろうが、こっちからコントロールするただツールとしてお客様をデータベースでもっているツールもなければ、東京や大阪のお客様が知らない名古屋にいる人達がコントロールしようと思ってもなかなかお客様のニーズにこたえられないことがあったんですね。それがやはりこのままだとお客様がいつ行ってもほしいものがないよねっていう会社になりそうだった部分があるので、そこは名古屋は本社だけれども各店長たちが、それぞれ権限を持って、お客様に喜んで頂けることはこういうことだってことをどんどん出してきれくれってことで。                                権限移譲というか、エンパーメントをしっかりして、現場で考えて頂いたことを上げてくる。もしくは東京の店長だった私が、私がどうのこうのではなく、売り場としてはこういうことをやった方が、お客様がよろこんでいただけるんじゃないかということを企画する営業企画部というのを作ったんです。セールだからただ安いというよりも。値段も大事なんだけど、お客様がほしい商品が例えばシャネルフェアであれば、シャネルのこれがちょっと安いというよりもシャネルがいっぱいありますって方がお客様はそもそもコメ兵がお値打ちだってことをご理解いただいているのであれば。たくさん集めていますってことの方が、フックになるんじゃないかということも含めて、企画部門を作ってお客様によろこんでいただくってことをしていって、それがまた店舗のスタッフ、店長からちょっと違いました。                                                                           これは当たってますということを含めて、ちょっとずつ、これは大阪ではいいけど、東京じゃだめなんだ。その逆もあったり、そうことで色々現場の声を、お客様の声を吸い上げていく形に会社が変わっていった部分があるものですから、初めて企画の部分とお客様のデータベースとポスレジは昔から管理をしているので。商品の売れ方と、やっとこれが繋がってきたかなと言うのが、12年以降のところからですね。変わってきたのは。

聞き手

でも、やっぱり違いますか。東京で売れるものと名古屋で売れるもの、大阪で売れるもの。

石原

そうですね。あきらかに違いまして。先ほどあった名古屋にある商品センターというところは、各買取センターで買ったものを全部名古屋に送ってまして、そこで物の状態だとか、プライスだとか、真贋を見ていく部隊があります。                    これはたまたま心斎橋で買ったんだけれども。東京の方がよく売れるので、そっちに展示しようだとか。逆にこれは東京だとちょっと柄が派手で、キツイかなってものが、京都のお店が外国人のお客様がおおいので。そっちの方がよく売れるなと言う部分で。物を動かしたりだとか。                                                                   そこのセンターが商品だけじゃなくて、情報センターも兼ねてデータを見ながらこれはこっちの店舗に向いている、こういう女性のお客様がこの店舗はいっぱい持っているので、こっちの方がよく売れるんじゃないかということで。振り分けをしっかりするようになったので。やはり前はそこで買ったものをそこで並べていただけですから、大体それが好きそうな人がこのエリアにはいるんですが。ちょっと離れたところからこようと思っても、私たちがほしいものじゃないからということで。限られた店の近隣の中で商売をしていたんですが。今は多面的にお客さんをみながら商売ができているとおもうので。組織を変えてそういうセンターが3年4年経って、活発に動き出したことでMDもしっかりしてきているんだと思います。

聞き手

本当に色々なライバルが増えてきていると思うんですけど。その中で、コメ兵が勝つために社長は今どういうことをお考えですか。

石原

それそれ時間軸が違うと思うんですが、今我々がやらないといけないのは競合との差別化を作らないといけない。もしくは競合と共同でもっとリユースの市場を広げないといけないという2つのことがあると思ってまして。やはりブックオフさんやトレジャーファクトリーさんを含めて、我々もお客様を裏切らないような接客や事業展開をしてリユースって賢いよね、いいよね、おもしろいよね、お値打ちだよねって感じていただいて。捨てる社会からリユースする文化を我々が想像していきたいというのはそれぞれの社長さん達と交流があるので、話をしているのは、その気持ちは一緒です。                                      それぞれが元々本屋さんだった所、元々が服屋さんだった所。元々我々も家電製品をやっていたところが、ブランド品に入ってきたところがやっぱりある物ですから。じゃあ我々がブランドリユースという所では、競合様と比べてもうちはトップでいると自負している部分があるので。その差別化というのは、買い取りのバイヤーの目利きであったり、適正な真贋を見分けるうんぬんもありますが、適正な価格をご提示できる。あとは買った後の商品を当然次に販売するための目的で買っているわけなので。そのセンターで、どこまでこれをきれいにして、ちゃんとコメ兵として商品をみました。適正な価格だという判断をしています。それがこの店舗にありますということちゃんと出していくことによって。                                             お客さんがコメ兵の中古ブランド品だったら安心して買えるねって言って頂けるような商品のクオリティーまでもっていかないといけないと思っているものですから。そこの部分では商品センターに100人位の規模のスタッフは投入しているものの、確かにそこには大きな投資はしていますけど。最終的にはお客様に喜んでいただくために、買った後にすぐ壊れちゃったとか、よその方がよっぽど綺麗で、コメ兵で買ったやつの方が汚かったなというほうがお客さんを裏切っちゃうことになりますから。そういう意味では差別化としては、そこに注力をして、商品をたくさんいい状態に変えて、お店に売って行くというふうに変えていきたいなと思うので、よそ様は買ってそこで早く手入れして早くお店に並べるというところでキャッシュの流れを意識されている部分はあります。  それがリユースの王道だと思うんですが、我々はより単価が高い物を扱っている特性があるので、より高いお金を出してそれで満足感を高めて頂くためには、そこにはしっかり注力をしてやっていきたいですし。もっと業界の市場が広がってくれば、その中でどうせブランド品を買うならコメ兵に行こうかというようなお客様の身近な存在になって行きたいなと思いますけどね。


経営者プロフィール

氏名 石原 卓児
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社コメ兵
本社所在地 愛知県愛知県名古屋市中区大須3-25-31
業種分類 小売業
代表者名 石原 卓児
従業員数 587 名
WEBサイト http://www.komehyo.co.jp/
事業概要 中古品及び新品の宝石・貴金属、時計、バッグ、衣料、きもの、カメラ、楽器などの仕入・販売及び不動産賃貸
社長動画一覧に戻る