株式会社マエノ薬局 創立80年の老舗企業。全国実力薬局100選にも選出 株式会社マエノ薬局 代表取締役 前納 秀夫　 (2014年2月取材)

最大のピンチ

前納

当時マエノ薬局1店舗だけだったんですが、売り上げのことを言うのもあれですが、当時目標であった、最初に私が独立した時の一つの目標であった、売り上げでいうと、3億円というのをちょうど達成した後ぐらいなんですが、さらに発展させるためにということで。それから人材の育成には僕、結構力を注いでたので、その頃だと思いますが、正社員の薬剤師だけで20名いたんです。この25坪ぐらいの店舗に、私も入れて、21名の薬剤師がいて、育成に対して、きちんとした責任を持って育てるには、やはり地方から来た人の、東京のこの住居の高さは異常なので、給与でできるところと、それを超えるものもあるので、社員寮を作ろうと思いました。

前納

そこになぜか、それがその時代の、普通に銀行さんに言われて、あまり不自然な感じもなく借りてしまったんですが。当時約5億円の借金をしたんですが、借金をした時の金利が6％ぐらいだったと覚えているのですが、6％でもとても高いですよね。今の感覚でいうと。それが最大9.6％までいった時には、いささか、これは大変なことになったと思いました。でもそのことが今振り返ってみると。平成2年に支店をだしているんです。平成2年に支店を出したというのは、その準備のためにその寮を作ったような気がするんですね。ですから、発展しようと思った時にちょうどバブルが崩壊して、正に金利がどんどん上がって、その割には不動産が大暴落するような時代だったんですよ。

でも維持するだけでも結構大変だったんですが、そういうことがあると、反省と言うよりも、それをバネにして乗り切らなきゃならないという気持ちになるんでしょうね。だからやはり多少無理なことでも挑戦することで、それを切り抜けるとおいうパワーもうまれるのかなと。そういう学習もいっぱいさせていただいたという気がしますので、ピンチでもその渦中にいる時は意外とピンチだと思っていないというのも、また今思うと不思議なことなんですが、一生懸命やり切れば、切り抜けられるという信念のほうがおおきかったかもしれないですね。