株式会社アイリス ボタン製造世界シェアトップ。シャネルやバーバリーなど名だたる海外ブランドも使用 株式会社アイリス 代表取締役 大隅 洋　 (2016年4月取材)

知られざるアイリスの 商品開発技術

大隅

衣料品、本業については近い将来、半分位にしたいと、なかなかできないんですが、今大体３分の２ぐらいです。じゃあ残りの３分の１は何をしているんですかということなんですが、大手有名アミューズメントランドに商品を製造販売させていただきます。

例えばフォトフレームだとか、ヘアポニーですとか、ピンバッジですとか、キーホルダーとか昔は、携帯ストラップというのは、みつまるの携帯ストラップというのが、よく売れたと思うんですが、あれは全部当社の製品です。

それ以外にもう１つの柱として、進めてますのが子会社が持っています、特殊な成型技術、これは特許を取っているんですが、１つは硬いプラスチックと柔らかいプラスチックを１つの成型機の中で一体成型しようと、まあどんな商品かというと、有名なところでは一番古い所はキャノンのバブルジェットプリンターのノズル。その後は、ソニーのプレイステーションのジョイスティック、いわゆる時代のエポックと言われた商品のちょっと柔らかいところ、そこを当社が作っていました。

で、ガラケーのサイドキーというのがあったと思うんですが、小さいの。あれは、当社が作っていました。今はスマホに変わったので、本体自体を作らないといけなくなってきたんで、そこは次の特許、これはどういう特許かというと、金属とプラスチック、これを金型の中で整形してしまうと、従来は接着材で接着していたんですね。
それを金型で成形することによって、接着剤を使う以上の接着強度を維持した物を出しています。これってどういうことかと言うと、まあ接着代という加工賃がいらなくなる、コストカットですね。あと、パーツをどんどん小さくすることも可能になります、小型化。携帯には当然必要ですし。

あともう１つ必要とされるのは、電気自動車のリチウム電池。これも重いしでかいと言われていますよね。こういったものもターゲットに今していると。だから、時代のエポック、生産が日本でないといけない、例えばデジカメですとか、グリップとかそういった物も当社が納めています。

まあ海外に行かれるわけではなくて、流行商品の部品を作らせていただく、あるいは勝ち組と言われている自動車業界への参入、この辺ももう少し増やして行って、出来れば５年１０年の間に本業のアパレル業と違うところを半々ぐらいにはしていけたらと思っております。