株式会社テラスカイ 2,000件以上のクラウドシステムの導入支援・開発事業を展開する成長ベンチャー 株式会社テラスカイ 代表取締役社長 佐藤 秀哉　 (2015年6月取材)

優良な労働環境を 実現できる理由

佐藤

うちはあまり辞めていないんですよね。

聞き手

すごいと思います。

佐藤

今は１７０名弱で欠番がですね、多分２０人か２５人いないとおもいますね。とにかく社員の方にはなるべく辞めてほしくないですね。人が会社を辞める時の理由って、３つくらいじゃないじゃないですか。給料と勤務時間とか勤務体系と勤務内容、要するにやりたい仕事ができているか。だからちゃんといい給料で、ちゃんと定時に帰れて、やりたい仕事ができていれば辞めないですよね。それでも辞めちゃうのは、人間関係とかあの人と仕事をしたくないとかこれどうしようもないんで。これだけは排除できないんですが、この３つは経営者が排除できるんですよ。これをなくせば辞めないんですね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　エンジニアリングの会社ですから、技術者が最大の財産といいますか。この人たちが辞めていくと会社としては、戦力と言うか価値が下がってしまうんですね。ここを守っていかないといけないと。で、さいわいにしてですね。私たちがやっているクラウドのマーケットというのは先ほども残業をしないとか休日出勤をしないとかというのを実現できるような仕事の内容を提供できるんですね。通常のシステム開発って、平気で２年とか３年とかのプロジェクトになったりするんですね。長いと短くても１年とか２年かかるんですね。３年もプロジェクトの期間があると。最初にプランしてから３年後に使い始めるわけですね。３年もあったら、会社も変わってますよね。働いている人たちの考えも変わりますよね。そうすると３年の間にどっかで、ポロポロとこれはああしようよと、新たな要望とか、仕様変更とか出てくるんですね。長いんで。で、長いんですけど、途中で出てきた時にそれは最初に話が無かったから、これは辞めましょうよと説得をこころみても、まだ２年も先です。でもこれを入れてもらわないと困るというわけですね。入れざるをえないと。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当初こういう山積みで人月を計算して、プロジェクトを立てているわけですね。ところがそういうのは途中から必ず出てきますんで、それはどれくらいでてくるかわかりませんから、そういうのは最初からプラン出来ないんですね。多少は危険係数とか掛けたりしても大抵こういう山積みがですね。段々後ろにこういうふうになるんですね。こういう山になりますから、当然後ろにワーク労働の山が大きくなってきますから、そこで後半になればなってくるほど、残業とか休日出勤とか出てきて、最後はデスマーチが始まるわけですね。これがＩＴ業界の宜しくない現状なんですね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ところがクラウドというのは短いんですよ。大体半年くらいなんですよね。プロジェクトが。たまに１年ぐらいのものがあったりしますけど。基本的には半年くらいで終わります。半年で終ると、山も低いんですね。よって途中で仕様変更が出てきても、お客様がこれもやってほしいと言ってきても、まってくだいよと。３カ月後にカットオーバーするんで、３カ月後にカットオーバーしたあとに改めてお客様の要望をもう１回やりましょうよと。３カ月くらいなら待ってくれるんですよ。１年は待てなくても、３カ月だったらそうかと。１回終わってから次のフェーズでやろうというふうに説得ができるんですね。最初にプランした通りの人月の山積みでですね。ちゃんとプロジェクトが終わるんですよ。これがクラウドのビジネスの良さで。よってデスマーチになりづらい。エンジニアが定時の６時に終って帰れる。もしくは好きな勉強をするとかっていうことができるんですね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ですんで、クラウドにはＩＴ業界のブラック化を浄化する力があるというふうに思ってまして、私もそういう働き方を社員の皆さんにですね、推奨してますし、残業は悪だと。なるべく残業しないで、ちゃんとプロジェクトを終わりにしようと。で、６時を過ぎたら自分の好きなことを、プライベートを充実にしてもいいですし、それから新たなスキルアップのための勉強をしたりだとかに時間を使ってくださいと言っているわけですね。なんで、そもそもさっき３つありましたけど、給与もそんな悪くないんじゃないかと思います。いろんな統計が出てますけど。残業とか休日出勤とかあんまりありません。あとはクラウドは最先端ですからエンジニアの方が一番刺激的なことができているんですね。ですから、知的好奇心も満たされるなんでこの３つが今の所そろっているんで、あまり社員の方が辞めないんじゃないかなと思います。